「コスプレ撮影のマナーってどういうものなんだろう?」
「コスプレを撮影してみたいけど、マナー違反が怖いな…」
そう思っていませんか?
実は、コスプレ撮影のマナーは基本さえ知っていればそれほど怖いものではありません。
レイヤーとカメラマンが気持ちよく撮影できるように出来上がってきたルールなのです。
この記事では、シチュエーション別の撮影のマナーやルール、機材についての注意点を紹介します。
この記事を読んで、あなたも畏れることなくコスプレのカメラマンデビューしましょう。
1.コスプレ撮影の基本的なマナーとルール
すべてのコスプレ撮影会に共通する禁止事項とマナーやルールについて説明します。
禁止事項はしっかりと把握、理解することで犯さないようにすることが可能です。
(1)すべての撮影会に共通する禁止事項
撮影会すべてのシチュエーションに共通する禁止事項から解説します。
常識の範囲で考えても完全に不適切なものが並んでいます。
普通に生活していたら失敗しないようなことばかりです。
禁止事項はつぎの4つです。
- 動画撮影
- ネットに無断でアップ
- 過度なローアングルや接写
- 赤外線カメラなどの特殊カメラの使用
順に説明します。
#1:動画撮影
ビデオカメラなどを持ち込んだ時点でアウトです。
動画での撮影が許可されているイベントもたまにありますが大変少数です。
もしも動画を撮影したいと思った場合は、イベントの公式HPを必ずチェックしましょう。
#2:ネットに無断でアップ
ネットへの掲載はすべてレイヤー本人か、事務所所属の場合は事務所の許可を取りましょう。
ブログや掲示板だけではなく、インスタやTwitterなどのSNSもすべて基本的には許可が必要だと思ってください。
レイヤーは一人でも多くのカメラマンから画像をアップされたい気持ちはあるのですが、NGだと思う画像は1枚たりともネットに流出させたくありません。
NGかどうかの判断は、あなたではなくレイヤー本人や事務所に権限があります。
もし名刺やスケッチブックが見当たらなければ、必ず直接聞くか、イベント後でもTwitterのプロフィール欄などでレギュレーションを確認してからアップしましょう。
#3:過度なローアングルや接写
寝そべらんばかりのローアングルはNGです。
スカートの中を盗撮しようとする行為は、「ローアングラー」と呼ばれて同じカメコの中でも忌み嫌われ、ひどい時はスタッフから注意を受けます。
コスイベのカメコは意外と狭い世界ですから、悪評が立つような行為は慎みましょう。
#4:赤外線カメラなどの特殊カメラの使用
赤外線などの特殊なカメラでの撮影が厳禁なのは当たり前ですね。
不快で劣悪な行為は、最悪の場合出入り禁止になることもあります。
楽しいコスプレ撮影を続けていきたいのなら絶対にやめましょう。
(2)すべての撮影会での基本的なマナー
禁止事項ほど厳密ではありませんが、すべての撮影会に共通する基本的なマナーについて説明します。
こちらも常識をもって接すれば、まず失礼になることはありませんから安心してください。
基本的なマナーはつぎの4つです。
- 無断で撮影しない
- お礼を言う
- 褒める
- オフショットはNG
1つずつ説明します。
#1:無断で撮影しない
コスプレイヤーに一言「撮影お願いします」とか、「撮影いいですか?」と声をかけ、許可をもらってから撮影をスタートさせましょう。
できれば笑顔で、レイヤーの目をしっかりと見てお願いしましょう。
自分の前に居た人が断りもせずに撮影をはじめたから自分も、と黙って撮影していたら前に居た人はレイヤーの専属カメラマンだった、というのはコスイベではよくある話です。
もしもすでに囲みの輪ができていたら、遠くから「お願いします」と声をかけるだけでも印象が違ってきます。
#2:終わったらお礼を言う
撮影が終わったら、当たり前のことですがお礼を言いましょう。
時々むすっと黙ったまま立ち去る人が居ますが、周囲からすると見苦しい以外の何物でもありません。
レイヤーは「目線ください」「しゃがみポーズいただけますか」といったリクエストにも快く応じてくれますが、実は無理な体勢も多いので撮影が続くとかなり疲弊します。
それでも「綺麗な自分を撮ってほしい」「この人のベストショットに私がなりたい」とWin-Winの気持ちでポージングを続けるのです。
Win-Winの気持ちを返してあげても罰は当たりません。
彼女たちが撮影終わりの「ありがとう」の一言にどれだけ救われているのか計り知れません。
できればにっこり笑顔で「ありがとう」の気持ちをレイヤーに伝えましょう。
#3:褒める
「綺麗だな」と思ったら「きれぇー!」と、「可愛い」と思ったら「可愛い」と口に出して褒めましょう。
思わないことを無理に声に出す必要はありませんが、思った褒め言葉は素直に口にしていいんです。
プロのカメラマンのように不必要に大きな声で言う必要はありません。
ファインダー越しにもれ聞こえてくる心からの感嘆から発せられる賞賛の声こそ、レイヤーたちの明日への活力となります。
暑い日ざしの中でもビニールの衣装に袖を通す気持ちになれますし、寒い公園でもビキニを着る気持ちになるのです。
#4:オフショットはNG
休憩時間はもちろん撮影NGです。
また、ちょっとしたメイク直しや衣装の乱れをなおす仕草は基本的には撮影しないのがマナーです。
ただ、水着のストラップを直したりショーツのラインを直す仕草をセクシーショットとして取り入れているレイヤーの場合は気にする必要はありません。
仕草がNGかどうかは、その時のレイヤーがキメ顔をしているかどうかで見極めてください。
2.囲み撮影のマナーとルール
囲み撮影では一番前の列になったらしゃがみましょう。
囲み撮影とは、1人のレイヤーを複数のカメラマンが囲んで撮影する撮影形式のことです。
カメコが重なって撮影することになるので、後ろの方の人が撮影し辛くならないよう最前列はしゃがんで撮影します。
ただし、あまりにしゃがみ過ぎるとローアングルを狙っているように誤解されますので気を付けましょう。
また、イベント会社などの撮影会で時間が配分されている場合などはカウントダウンが入りますので、カウントがスタートしたら撮影を中止しましょう。
「0」の声で囲みの輪からレイヤーに「ありがとうございました~」と声をかけて撮影は終了となります。
3.個別撮影のマナーとルール
個別撮影会、略して個撮では過度なポーズを要求しないよう気をつけましょう。
レイヤーとカメラマンが1対1で撮影するスタイルです。
レイヤーはカメコの要求にできるだけ応えようとしてくれる性格の良い子がほとんどです。
カメラマンも気分が乗ってしまい、ついつい色んなポージングをお願いしたくなるのですが、乗り過ぎて過度に大胆なポーズや無理な体勢での撮影をしないよう気をつけましょう。
4.コミックマーケットでのマナーとルール
コミックマーケット(略称コミケ)はスタッフの管理の目が行き届いているスタジオでの撮影会と違って、スタッフの数が圧倒的に少ない傾向にあります。
そのため参加するレイヤーやカメラマンのマナーやルールで成り立っている面がありますので、特に注意が必要です。
コミケでのマナーやルールは2つあります。
- 長時間撮影しない
- 列についてのルールを守る
順に説明します。
(1)長時間撮影しない
コミケでは囲み撮影がほとんどですが、個撮になってもスタジオ撮影会と違って誰かが時間を計ってくれているわけではありません。
もっと良い写真を、と探求するあまり時間を忘れないよう注意が必要です。
目安としては1人当たり1、2分程度、撮影枚数20枚ほどが妥当です。
(2)列についてのルールを守る
2分を過ぎても同じレイヤーを撮影したいときは、後ろに列が出来ていれば一旦中断して後ろに並びなおしましょう。
列が出来ていないときは、レイヤーに一声かけましょう。
「まだ大丈夫ですか?」と気遣いをしてあげることも大切です。
また、列が途切れそうにない時などにレイヤーから「列切りお願いします」と声をかけられることがあります。
「列切り」は業界用語で言葉の通りあなたの番で列を切ることです。
これはレイヤーが休憩をとりたい場合などに使う「列に並ぶのはあなたで最後にしてほしい」という意味なので、もし自分より後ろに並ぶ人がいたら「ここで列切ってます」と伝えてあげましょう。
5.イベント会場には撮影機材の制限があることも
ほとんどのイベントは撮影スペースが限られていて狭いため、つぎの2つの制限があります。
- 一脚、三脚の禁止
- 大きいレフ板や大きいディフューザーの禁止
三脚は安定を保ち水平をとるためのものですが、持ち方でカバーできますので基本の構えを学ることで代替できます。
大きいレフ板も現在は大半がデジタルカメラのためレタッチなどでカバーできるものなので、特別に購入する必要はありません。
6.まとめ
この記事ではコスプレを撮影する際のマナーとルールについて紹介しました。
撮影会ならではのルールを少し知っておけば、常識の範囲でカバーできるものが大半でしたね。
この記事の情報をもとにあなたもコスプレ撮影をはじめてみてくださいね。